岡嶋二人

七年目の脅迫状 岡嶋二人

競馬界を舞台に

ちょっと探偵してみませんか

結末の前に、読者に犯人を考えてください、と呼びかける25の短編集だ。 短編だと言って侮っちゃいけない。 岡嶋二人さんの書かれる文章はもちろんテンポよく、トリックだってちゃちなもんじゃない。 もちろん短編向きなトリックも入ってたけど、文章力のあ…

七日間の身代金

七日間の身代金 冒頭は、誘拐の身代金要求ビデオから始まる。 資産家の鳥羽国彦(27才)とその継母の弟、武中和巳(25才)が、誘拐された。 身代金は2千万円。 鳥羽の継母である鳥羽須磨子(33才)は、その身代金受渡しのため、犯人の指示する場所へと向かう。しか…

99%の誘拐

99%の誘拐 岡嶋二人この作品はどこまでも私好みの作品で、私はこの作品が存在すること自体に文学の素晴らしささえも感じてしまうほどだ。物語の冒頭は、病に侵され死期を間近に控えた最先端の技術者の手記だ。そこには、息子が誘拐されたときのことが詳細に…

そして扉は閉ざされた

そして扉は閉ざされた 岡嶋二人お金持ちのお嬢様が自殺か他殺かわからない不審な事故で亡くなった。その時一緒に別荘に遊びにきていた4人を、お嬢様のお母様が地下シェルターに閉じ込める。すべては真相を知るために。地下の核シェルターに閉じ込められ、限…

チョコレートゲーム

チョコレートゲーム 岡嶋二人 第39回日本推理作家協会賞受賞作。 中学校の中で起こる、殺人事件。 そのトリックと動機を、息子を殺された父が孤独に調べまわる。 チョコレートゲームとは一体何なのか? これがこの物語が追う謎。 正直、こんな中学生嫌だな。…

クラインの壷

この文庫がすごい!で1位に輝いた作品「99%の誘拐」を書いた岡嶋二人最後の作品「クラインの壷」を読んだ。 岡嶋二人はコンビ名だから、最後の作品といっても、コンビ最後の作品だ。といっても最後のほうは井上さん1人で書いているようなものだとも聞いたけ…