2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

パワー・オフ

パワー・オフ 井上夢人 コンピューター内で生きるウィルスの脅威。人工生命体。 われわれ人間と同じように、遺伝子を持ち、子供を作り、自然淘汰されより進化していくプログラム。 電子の中で増殖し生きているそのプログラムの中に、コンピューターウィルス…

メドゥサ、鏡をごらん

メドゥサ、鏡をごらん 井上夢人 ホラーだった。 セメント漬けになって自殺した作家・藤井陽造の怪死について。 その娘の婚約者からの視点で話は綴られている…が、ある数十年前の悲劇が呼ぶ怖い物語。完結していない、ともとれる怖さが残る作品。ホラーが苦手…

壁抜け男の謎

壁抜け男の謎 有栖川有栖 16篇の短編集。 今まで、作者と同名の作家が出てくるシリーズくらいしか読んだことがなかったせいか、この本は新鮮だった。 良い意味でも悪い意味でもねっとりとした物語が多いように感じた。 特に最後の「恋人」では、作者名を確…

長い長い殺人

長い長い殺人 宮部みゆき財布が語る殺人事件とその模様。タイトルは、刑事の財布 強請屋の財布 少年の財布 探偵の財布 目撃者の財布 死者の財布 旧友の財布 証人の財布 部下の財布 犯人の財布 エピローグ 再び、刑事の財布 10個の財布による11編の物語。 す…

砂漠

砂漠 伊坂幸太郎新年明けて初めて読む作品だった。 内容を知らずして買ったのに、「前進する力」を感じる新年に相応しい門出の作品を読んでしまった。仙台の国立大学に通う学生5人の話。 伊坂さんは東北大学だったから、当時を思い出しての執筆だったんじゃ…