そして扉は閉ざされた

そして扉は閉ざされた 岡嶋二人

お金持ちのお嬢様が自殺か他殺かわからない不審な事故で亡くなった。その時一緒に別荘に遊びにきていた4人を、お嬢様のお母様が地下シェルターに閉じ込める。

すべては真相を知るために。

地下の核シェルターに閉じ込められ、限られた食事(カロリーメイト)と水。4人は互いを疑い、お嬢様が死んだ日の出来事を検証していく。誰が1人の時間を持っていたのか。どうやってあの車を落としたのか。

空間が核シェルターの中という異様さか、閉じ込められているという焦りからか、どんどん先へと否応なしに読み進めてしまう。誰かを守るために、真相を知っている人はがんばる。最後の最後まで真相が読めなかった。
予想できもしなかった結末は衝撃。
これが発売された1987年、絶対この奇想天外なラストはみんな驚愕しただろう。新しいミステリーのジャンルを確立したことは間違いない。