長い長い殺人

長い長い殺人   宮部みゆき

財布が語る殺人事件とその模様。

タイトルは、

刑事の財布
強請屋の財布
少年の財布
探偵の財布
目撃者の財布
死者の財布
旧友の財布
証人の財布
部下の財布
犯人の財布
エピローグ 再び、刑事の財布


10個の財布による11編の物語。
すべてはある事件の関係者の財布である。
すべての財布は主人の身を案じたり、個性があったりして面白く物語を進めていく。やっぱり財布の視点で描く殺人事件はどこか真相をぼかし、核心に迫ることが出来ないが、それでも財布だからこそ分かることもあったりと表現が面白い。
そして真相も奇抜だった。
事件を起こした犯人の目的も意外なものだった。

アマゾンのレビューの評価の高さからもわかるけど、これは安定した筆の力を持った宮部さんならではの素晴らしい作品だった。


夫の保険金狙いの殺人か?
妻の保険金狙いの殺人か?
いえいえ真相はもっと違うことにあったのです。
それを語るのは…さあ財布さんどうぞお話してください。