スウェーデン館の謎

スウェーデン館の謎  有栖川有栖

舞台は磐梯山近くの美しい自然に囲まれた館。五色沼と呼ばれる美しい色の沼の描写も幻想的だ。
お隣のペンションに取材に来た有栖川先生の物語。
トリックも凝っているが、登場人物がそれぞれ魅力的だ。バイカル海豹に似た童話作家スウェーデン出身の美しい妻。この美しい人に、有栖川さんが仄かな好意を持つ。
まるで物語のような幻想的な環境の中で起きる、殺人事件。幼くして沼で亡くなった金髪の男の子、流音(るね)くんへ捧げた童話「ルンネの不思議な不思議な旅」。

この本のあとがきも良いけど、解説が宮部みゆきさんだということもばらしておきたい。是非読んで欲しい。