ロミオとロミオは永遠に

ロミオとロミオは永遠に  恩田陸

この題名にぎょっとする人もいるかもしれない。
この題名と内容に関係はない、と言える。恩田陸さん自身もぱっと思いついた言葉を題名にした、と言われてたし。
内容は、地球はもう汚染され人間が住むことが難しい環境。
大多数の人間は地球から離れ、地球に残っているのは日本人のみ。
その理由は廃棄物処理をするため。簡単に言うと罰みたいな感じで。

そして舞台は大東京学園。この男子校の入試倍率は最高。
入学できても成績順にクラス分けされ、試験のたびに壮絶な戦いが繰り広げられる。目指すは、卒業総代になること。
息の詰まるような戦いの日々で、アンダーグラウンド文化が夜のクラブ活動として栄えている。栄光の昭和、バブル期、コスプレ、その他もろもろのサブカルチャーや、柔道、レスリングなどの格闘技系もあったり、ユニークなキャラクターの人ばかり登場する。
2人の少年が主人公で、一人は天才と言われた兄を探しに、もう一人は姉を守りたいがために。二人はそれぞれの目標を持って入学したけど…。

この本の感想を書くのはちょっと難しい。
見ようによっては感じ方も違ってくる。細部がリアルなのに本全体に統一感がないような。でもバランス悪くもない…ような。よく分からないけど、嫌いじゃないし、妙に魅力があって、読み始めたらノンストップで最後まで読み終わった。