回廊亭殺人事件

回廊亭殺人事件 東野圭吾

内容は言えない、叙述トリック
読者は自分だけが知っているということに、ほくそ笑みながら物語を見ているけど、終盤になればそんなものは何の意味もなかったことを知る。
どんでん返し、考えもしない驚きを味わいたい人は是非読むことをお勧めします。
ただし、叙述トリックが嫌いな人向けではない事は明らかです。

一枚岩じゃない、最後までクライマックスが見えない楽しみを味わえる作品だけど、そのクライマックスの出し方は好き嫌いの大きく分けるものになっている。

叙述トリックとは・・・・(以下wikipedia参照)
小説という形式自体が持つ暗黙の前提や、偏見を利用したトリック。典型的な例としては、前提条件として記述される文章は、地の文や形式において無批判に鵜呑みにしてもいいという認識を逆手にとったものが多い。登場人物の話し方や名前で性別や年齢を誤認させる、劇中劇を交える、無断で章ごと(時には段落ごと)の時系列を変えることで誤認させるなどがある。
(中略)
基本的に、著者が読者に仕掛けるトリックを指すものではあるが、作中に登場した捜査資料・手記といった文章を直接的に明示すること(他の探偵の捜査記録等を原文のまま全部引用するというような様式)によって、作中の探偵と読者が同一の手がかりを得るという、本格推理小説の要請と叙述トリックの面白みを問題なく両立させたものもある。